【DAIREI レポート vol.6】
2026.03
地域と企業をつなぐ“架け橋”に|POC UPスクールで広報担当が得た学び
地域と企業をつなぐ「人」を育てる――。
名古屋・新栄町を舞台に開催された「第三期 POC UPスクール」に、大冷工業の広報担当・山田桃華さん(以下、山田)が参加しました。
多様な背景を持つ地域の人たちとチームを組み、地域課題に向き合いながら「つながりを生む場づくり」に挑戦。
広報としてのスキルアップだけでなく、地域・社外との交流を通して得た気づきや、企業人としての新たな視点とは何だったのか。
約半年にわたる学びの記録を伺いました。
Poc up スクール参加の背景と不安、そして意外な出会い
ーー『第三期POC UPスクールNAGOYA』に参加することになった背景と経緯を教えてください。
山田) 大冷工業としても広報に力を入れていく中で、私自身も担当としてスキルアップのためにと参加しました。広報といえばSNSの活用のイメージが強かったのですが、それだけでなくプレスリリースの書き方など、 幅広い知識や考え方を学べる期待感を持って参加しました。
『POC UPスクールNAGOYA』のホームページを見ると、いわゆる“意識の高い”人たちが集まってくるのではないかと思っていましたが、 実際には私と同じく初めての方や、新栄町にお住まいで、地域を盛り上げたいという方もいて、少し気が楽になったことをよく覚えています。
ーーそれまでの活動からのイメージもありますよね。
山田) 第一期(大曽根商店街エリア)、第二期(名古屋港エリア)は、地域側からの要望が具体的にある状態でのスタートだったと聞いたのですが、 今回の第三期(新栄町エリア)でのプログラムは、「どんな人の」「どんな課題に」というところからチームで考える形でスタートしました。 私たちのチームは、このプログラムを支援する大冷工業からの「社外と社内の交流やつながりを持たせたい」という大きなテーマで臨みました。ーー今回のチームはどのようなメンバーだったのですか?
山田) 私も含めて6名のメンバーは、年齢層も幅広い上に会社員の方だけでなく、産休中の方や市役所の方がいらっしゃったり、多様な方々でしたね。 立場や背景の異なる方々とチームになり、話し合いをしながら一つの企画を形にしていく経験は初めてだったので、それもおもしろかったですね。
ーーどのようにして進んで行ったのでしょうか?
山田) 2025年7月にスタートしたこのプログラムは、2025年11月に新栄町を実証実験の場として活動を作り上げることを目指しました。弊社4階のシェアスペース『Xcommons(クロスコモンズ)』も活用することになり、 講師からのインプットの時間とグループでの企画・ディスカッションの時間を取りながら進めていきました。
当初は、大冷工業本社の正面玄関の花壇を活用できないかなど、いろいろな意見が出たのですが、 実際に『Xcommons(クロスコモンズ)』をチームのメンバーに見てもらうと、 「この場所は素敵だから使いたいよね」という声が上がり、さらに“花”に携わる仕事をしている方がいたことから、 “場所”と“花”を組み合わせて地域のつながりをつくれないかを模索していきました。
そうした議論を重ねる中で、世代や性別に関係なく気軽に参加できて、それぞれが思うままに取り組める 『フラワーアート体験』というワークショップが生まれました。
使用したドライフラワーは、フラワーショップでの廃棄花を活用し、『Xcommons』で乾燥させたものです。
SDGsの観点や廃棄花の課題にも目を向けてもらえるよう工夫しました。
このように、花壇の活用案から始まり、場所と花を掛け合わせた企画へと発展し、 最終的に地域とのつながりを生むワークショップへと形になっていきました。
「花と場所」から生まれたつながりの場づくり
ーー実際に11月のイベントを開催されていかがでしたか?
山田) 当日は12名の方にご参加いただきました。メンバーの繋がりなどで、ご家族も2組来ていただきました。とくに印象に残ったのは、子どもが体験したことに対して大人たちが「子どもたちの発想力の豊かさに驚いた」という感想や、 ご自身でも「久々にボンドやクレヨンを持って絵を描いて楽しめました」など、新鮮な感想をいただけたことです。
ーーもう少し具体的には、どのような内容だったのでしょうか?
山田) A5サイズの紙に、クレヨンとドライフラワーを使って作品を作ります。正解もなく、「思うままに作ってください」という形でワークショップを行います。私も一度体験したのですが、大人になって何か「作品を作る」という機会がなかったので、新鮮な気持ちでした。
直感で選んだ草木をハート型にしてみたり、あえて正反対の色を組み合わせてみたりと、久々に夢中で楽しめました。
制作背景を共有すると皆さんポジティブに反応してくれるので、“繋がりを作る”目的としてもよい内容になったのではないかと思います。
ーー関わったメンバーはどんな感想をお持ちでしたか?
山田) このプログラム自体は、「地域のメンバーで継続して行う」ことも1つの目標だった中で、メンバーの方から「次どうしようか?」と 自然と会話が生まれていたのが嬉しかったですね。また2026年に何かできるように一緒に考えていきたいですし、“自主的に参加する地域コミュニティ”に近づけたのではないかと思います。
広報にとってのPRとは――関係を築く発信へ
ーー山田さんご自身が参加してよかったと思えたことはどんなことでしょうか?
山田) これまで何年もこの新栄町の会社に通ってきましたが、あまり社外の人と関わりを持つ機会はありませんでした。今回のプログラムで、この地域にこんなに遊び心を持った人がたくさんいるということを知ることができましたし、 他のチームには、自分の考えをしっかり持ち「こんなことがやりたい」を言葉にできる方もいてすごく刺激になりました。
ーー課題に思ったことはありますか?
山田) 私自身は今回の参加をすごくメリットに感じたのですが、なかなか全社として共有するまでに至らなかった点が課題です。 活動経過の報告も入れていましたが、今後は大冷工業と地域の関わりという意味でどのように巻き込んでいくかは考えていきたいところです。
ーー今後はどのようになっていくとよさそうですか?
山田) もっと多くの方が参加できるイベントにすることで、社内の方々にも“盛り上がっている雰囲気”を感じていただければと思っています。そうすることで会社が『働く場所』から『楽しみを生み出せる場所』に変わり、親しみを感じてもらえると思います。
また、業務以外で地域の方との交流は良い刺激になりますし、私も感じた“遊び心を持った人”がたくさんいることを皆さんにも知ってほしいです。
ーー他に学びはありますか?
山田) プログラム中で、PRに関するワークショップがとくに印象に残っています。これまで私の中ではPR=宣伝というイメージがあったのですが、”一方的に伝える”のではなく、 “相手と良い関係を築くための発信”であるという考え方を学びました。これまで「どのように自社をアピールしていけばよいのか」を考えてきましたが、 今回の学びを通して、「どうすれば大冷工業に興味を持ってもらえるか」という視点に変化してきています。
社内はもちろん、地域や社外の方にとっても「素敵な会社だね」「いい取り組みだね」と感じてもらえるような発信を大切にしていきたいと思います。
また、社外のプログラムは大変ですが、組織外の方と関わることで多くの刺激があり、自分の成長や経験値に繋がったと感じています。
初めは「自分に何かできるのだろうか」と不安でしたが、周りのサポートや、「大冷工業とチームの考えをまとめてくれてありがとう」 といった言葉に支えられ、チャレンジしてよかったと思いました。
今回の経験を通じて、これからも何事にも前向きに挑戦し続けたいという気持ちが強くなりました。
ーーありがとうございました。
POC UPスクールのその後の展開
POC UPスクールで得たつながりから本社でスポーツのパブリックビューイングを開催しました。さらに「おかしなサマースクール 」など別イベントでも新たな縁が生まれ、コミュニティの輪が広がっています。
